晩婚晩産家のお金事情

晩婚で晩産な我がBB家のお金事情を中心に

晩婚晩産家庭といわゆる「貯めどき」問題

晩婚晩産家庭の貯蓄に関してしばしば指摘される問題が、「貯めどき」の短さです。

よく家計において貯蓄額を増やすチャンス「貯めどき」は3回ある、といわれますよね。

 

 と、ここまで書いて、その「貯めどき」っていつのことだっけ? と確認のために検索してみました。

すると、

  1. 独身時代
  2. 子どもが小さいうち
  3. 子どもが独立してから定年まで

という記事が多いようでした。

独身時代を「結婚後、子どもが誕生するまで」とするものも見られました。

 

また「子どもが小さいうち」の「小さいうち」が小学校入学前だったり、小学校低学年くらいまでだったり、中学校入学前までだったりします。

3歳未満児の保育料は、収入によっては国立大学授業料を超えますし、私立小学校に入れたらさらに高い学費がかかります。
中学受験を目指す場合は、高学年の塾代が恐ろしい額になるそうですね。


子ども誕生後の貯めどきが記事によって異なるのは、想定するモデル家庭の違いによるのでしょう。

 

第1、第2の貯めどきについては違いが見られるのに対して、「晩婚晩産家庭の第3の貯めどきが短い、またはない」という指摘は、記事によらず共通しています。

 

この「貯めどき」論、感覚的にはなるほどと思うのですが、理屈上はどうかなあと思うところがあります。

 

というのは、いつ結婚していつ子どもが生まれようとも,そのことによって生涯の収入や支出が大きく変わることはないからです。
子どもの誕生が遅くなると、単に支出の時期が後ろにずれるだけです。
貯めどきがないように見えても、その分はどこかで埋めあわされているはずです。

 

とはいえ30歳で子どもが誕生するのと40歳前後とでは、たしかに収入、支出の額に違いはあります。

 

収入の方は、育休や時短勤務によって減る収入額が若い人より多いことが不利な点でしょう。
子ども二人で育休各2年とすれば、若いころと較べて百万円単位で減収幅が大きくなりそうです。
(「育休2年取るとか、どこのおとぎの国の話だよ。うちのあたりじゃ絶対に保育園入れねーぞ」というご指摘はごもっともです。BB家のある自治体でも、近年の保育園入園は激戦です)

 

支出面では、共働き家庭の場合、上で述べた保育料が高くなりがちな点が目に付きます。


私の住んでいる自治体を例にすると、市民税(世帯合算)9.7万円世帯の3歳未満児保育料約4万円に対して、同30.1万円で約7万円ですから、育休2年とすれば晩産に起因する増加分は、多めに見積もって100万円程度でしょうか。

 

それよりも晩婚家庭(晩産はあまり関係なし)のトータル支出を増やすのは、独身時代の長さです。

 

独身者×2名の生活費は、既婚家庭より非効率的です。


家賃、水光熱費、食費等、どれをとっても既婚家庭は単身者の2倍はかかりませんよね。
なので独身時代が長いほど、生涯でより多くの生活費を支出することになります(実家暮らしの場合、必ずしも当てはまらないですが)。

 

最近の平均初婚年齢は30歳前後だそうです。

BB家のように平均より10年結婚が遅くなると、この独身の非効率分でトータル1,000万円超、支出が増えるかもしれません。

 

というわけで、晩婚晩産による生涯収支の悪化は結婚年齢の影響が最も大きく、アラフォー婚ともなると千数百万円悪化するかもしれないというのが理屈上の結論です。

 

ところで晩婚晩産家庭のライフプランを論じる多くの記事の強調ポイントは、実は違うところにあるようです。

 

すなわち、

  • 独身時代に入るだけ遣っていた、そこのあなた、大きく貯蓄に出遅れているんですよ
  • いまそこそこ家計にゆとりのある、そこのあなた、そのゆとりは支出時期のずれによって生じた幻想ですよ

です。

 

独身時代の貯蓄について今さら言われてもどうしようもありませんが、将来に向かっての警告は重要ですね。


BB家は全体としては浪費家ではないと思うのですが、やっぱり支出に甘くなることはあります。

しっかりライフシミュレーションをして、貯蓄目標額を設定することが大事だと改めて思いました。

 

そんなこんなで、全国の晩婚晩産仲間のみなさん、子どもの教育資金と明るい老後のためにがんばりましょう。

 

そして現在独身で晩婚の予感のある方も、しっかり貯蓄にはげみましょう。
その予感が当たっても外れても、貯めたお金は無駄になりません。

 

でもでも、結婚は、できるものなら早い方がいいですよ。